知らないと損!テレワークでも労災申請を!腰痛が認定!?派遣はどう?




コロナウイルス感染拡大に伴い、「緊急事態宣言」が発令され、
テレワークに切り替えた会社はたくさんあります。

「緊急事態宣言」が解除された現在も、
引き続きテレワークをしている人はいるのではないでしょうか。

テレワークは自宅で仕事ができるので、

「通勤するために早起きをしなくていいし、
わざわざ着替えなくてもいいし、テレワーク最高!!」

という人も多いと思います。

でも、実際はどうなんでしょう。

良いことばかりなのでしょうか。

今まで経験したことのない自宅での仕事。

いろいろと疑問が出てきますよね。

その中で、今回はテレワーク中の労災についてお話します。

テレワーク中に病気やけがをした場合、
労災って認定されるのでしょうか?

答えは、労災の認定がされます。

労災の認定には、テレワークであるかどうかは関係がなく、
病気やけがの要因がはっきりとしていれば良いのです。

労災が認定されるためには、業務遂行性業務起因性
2つの用件を満たしている必要があります。

業務遂行性とは

病気やけがをした時、労働契約に基づく会社の
管理下・支配下にあり、業務命令に従っている状態であること。

業務起因性とは

病気やけがの原因が業務に起因していること。

つまり、テレワークであっても、業務時間内、
そして業務行為による病気やけがであれば、労災が認定されます。

テレワークでは、椅子に座っての作業やパソコンを使う時間が増えます。

テレワークになってから、腰痛、肩こり、首や目の痛みなど、
体の不調を訴える人が増えています。

実際に、テレワーク中に発症した腰痛が、
業務起因として認定される確率は高いです。

では、どのような場合、労災が認定されるのか
実際の事例を見ていきましょう。

スポンサードリンク

テレワークで労災認定された事例!判断ポイントは仕事中で、仕事に関係あることかどうか

テレワーク中に発生した病気やけがに対して、労災が認定される場合と、
されない場合の具体例を紹介します。

労災が認定された事例

1.在宅勤務で、パソコンでの仕事が増え、長時間パソコンを使用したことによる
  腰痛、頭痛、目の疲労、首や肩の痛みなどの症状が出現。

2.業務に必要な物品や書類を取ろうと、椅子から立ち上がった時に転倒した。

3.業務中にトイレに行こうとして、転倒した。

労災が認定されなかった事例

1.休憩時間にお昼ご飯を買いに出たときに、事故にあった。

2.業務命令でもないのに、勤務時間外に仕事をしてけがをした。

3.業務の間に子どもの世話をして腰を痛めた。


労災が認定されるか、されないかのポイントは、
冒頭でも言いましたが、この2つ。

業務時間内に起こったこと」と「業務行為が起因して起きたこと」です。

労災が認定された事例は、どれも業務時間内に起きた出来事であり、
業務行為が原因での病気、けがです。

それに対し、労災が認定されなかった事例は、業務時間外に起こった出来事、
もしくは私的な行為により起こった病気やけがになります。

しかし、業務起因性はケースバイケースで、病気やけがの原因が、
自身の不注意による転倒や、自身の姿勢が悪いことによる腰痛など、
自分自身が原因と判断される可能性もあります。

テレワークでの労災は、まわりに他の労働者がいないので、証人がいません。

しかし、「証拠がないし、労災は認定されないかも。」と自己判断せず、
テレワーク中に起きた病気やけがも、労災申請した方が良いです。

労災の認定をするかしないかは、労働監督署です。

電話での相談も受け付けているみたいなので、
申請をためらっている方は、まずは相談してみても良いかもしれません。

テレワークの労災は派遣でも権利がある!でも実際は責任の押し付け合いでなかなか進まない!? 

では、派遣社員がテレワークをしている時に起こった
病気やケガに対して、労災認定はされるのでしょうか。

派遣社員であっても、法律上、業務中に起きた
病気やけがに対しては、労災の申請ができます。

そして、労災が認定される場合があります。

ただし、派遣社員の場合、労災の手続きにかなりの時間がかかります。

そして、労災の認定もされにくいのが現状です。

理由は、派遣社員の責任の所在が二手に分かれているからです。

派遣社員は、実際の業務は派遣先で行っており、
安全管理を行っているのは派遣先。

しかし、労災の手続きを行うのは派遣会社が主体なのです。

派遣会社は、派遣先の実際の現場の様子や、
労災が発生した実際の状況の詳細を知りません。

なので、派遣会社は派遣先に労災の詳細を確認しながら
作業を行うので、手続きにかなり時間がかかります。

また、労災に関して、派遣先と派遣会社の間で意見が分かれるケースもあります。

派遣先としては、労災を認めたくないがために、労災隠しをする場合も。

こういった理由で、派遣社員の労災の認定はやや難しいのが現状です。

しかし!!労災が認定される可能性は、ゼロではありません。

業務時間中に起きた、業務行為が起因の病気やけがに関しては、
派遣社員であっても労災の申請が可能であることは頭に入れておきましょう。

まとめ

いかがでしたか。

今回は、テレワーク中の病気やけがは
労災の認定がされるのか、についてご紹介しました。

コロナウイルス感染拡大により、テレワークをしている人は多くいます。

慣れない自宅での業務、長時間のパソコン作業などで、
体の不調を訴える人も少なくありません。

テレワーク中の労災の申請は、会社の管理下にはないので、自己申告となります。

「証拠もないし、労災の申請をしても、認定されないだろう。」

と自己判断するのではなく、まずは労災の申請という選択肢を考えてみましょう。

タイトルとURLをコピーしました