隣の家で発生した毛虫が入ってきてしまった場合は「こちらが対策するので許可してください」というスタンスでお願いするか、会話の中で自分の被害をさりげなく伝えましょう。
どうしても対応してくれない場合は、自治会か行政に助けを求める方法があります。
家の中に入ってきてしまった毛虫の駆除ですが、毛虫は毒を持っていることがあるので注意が必要です。
毛虫専用の殺虫剤を使用するか、息を止めて菜箸で毛虫をつかみ素早くビニール袋に投入してビニール手袋と菜箸を中に入れすぐに口を縛って捨てるのがオススメです。
家の中に毛虫が入らないようにする対策についても書いたので、良かったら最後まで読んで見てくださいね。
毛虫の駆除をお隣さんに角を立てずに頼むには
毛虫が出てしまったときに駆除や対策として隣の家にお願いしたいのは「木を切らないまでも、自分の家に伸びた枝葉を剪定してほしい」、または「殺虫や防虫など対策をとってほしい」ということだと思います。
民法では、隣の枝葉が越境しているときは、その木の所有者に剪定させることができると定められています。
(竹木の枝の切除及び根の切取り)
第233条
隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹木の所有者に、その枝を切除させることができる。
隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、その根を切り取ることができる。
民法第233条より
しかし近所付き合いもありますし、隣の家に注意をするのはとても勇気のいることです。
角が立たないように伝えなければ、関係も悪くなってしまうでしょう。
そんなときの上手な伝え方は「毛虫が洗濯物についてしまうので(家の中に入ってきてしまう)ので、費用はこちらで負担しますので、切らせてもらって良いですか?」
ポイントは、相手に何かしてもらうのではなく、こちらが対策するので許可してくださいということ。
自分自身に置き換えたらどうでしょう。
自分の家が隣に迷惑をかけているということがわかったら「すみません。すぐ対策します」という意識になりませんか?
もし相手から「お願いします。そちらで切ってください」と言われても、枝葉を切って自分の家への被害が減らせます。
次に考えられるのは、もしかしたら隣の家は留守にしがちで毛虫が発生していることに気づいていない可能性があるということです。
そんなときは「〇〇さんの家の木に毛虫がついているみたいですよ。今年は毛虫多いみたいですね。うちも気を付けるので、〇〇さんも刺されないように気を付けてくださいね」
その後の会話の中で、家に小さい子がいることや、洗濯物にくっついてちょっとびっくりしてしまった、などという自分の被害を優しく伝えてみてはどうでしょう。
怒って伝えない、笑顔で伝えることも重要です。
やはり、自分の家の木が隣に迷惑をかけているということに気づけば、対策をしてくれるはずです。
大事なのは隣の家の人や木を悪者にしないにしないことです。
もしかしたら、隣の家の毛虫の木は思い出が詰まった大切な木なのかもしれません。
何度か話をしてみてもこちらの気持ちが相手に伝わらず、何も対策を取ってもらえなかったら自治会か行政を頼りましょう。
役所には「公害課」のような担当部署があります。
自治体のHPをチェックしてみてください。
当事者同士だと角が立つことも、第三者が入ることでスムーズに解決することがあります。
家の中に毛虫がいたときの駆除方法
家の中で毛虫を見つけたとき、パニックになりますよね。
一度深呼吸をしましょう。
間違っても、素手でつまんだり、つぶしたり、あるいは手近にあったスプレータイプの殺虫剤を吹きかけるということはしないでくださいね。
毛虫の毛は毒を持っている場合があります。スプレー剤の勢いで毛が飛び散ってしまい、アレルギーを起こすなどの二次被害が発生してしまうかもしれません。
特にツバキやサザンカが近くにある家から入ってきた毛虫は、チャドクガという毛に触れるだけで痒みや炎症を起こす毒虫の場合があります。
手持ちの殺虫剤が毛虫に対応しているか、必ず説明書きを読んでください。
毛虫専用の殺虫剤も市販されています。
家の中に入ってきた毛虫に対して、まずは「皮膚に触れない」「吸い込まない」という対策をしてください。
ナイロン素材などツルツルした素材の長袖にビニール手袋。マスク、眼鏡の着用が望ましいです。
首回りにタオルを巻いたりタートルネックの着用したりすることも、毛虫の毛から皮膚を守ることが出来ます。
次に殺虫剤で毛虫の動きを止めます。毛虫に対応している殺虫剤は固着剤など、毛が飛び散らないような成分が入っているのです。
最後にビニール袋など、毛が漏れないような物に包んで廃棄して終了です。
着ていた服にも毛が付いているかもしれないのですぐに着替えます。
眼鏡も長袖もそんなにすぐに対策が取れない、と思ってしまったあなた。
最終手段は菜箸です。
使い捨てのビニール手袋をして、毛虫の処分に使う袋を出来るだけ毛虫の近くに置きます。
息を止めて菜箸で毛虫をつかみ、素早くビニール袋に投入。ビニール手袋も菜箸も中に入れ、すぐに口を縛ります。
しかし家の中に入ってきた毛虫が、チャドクガのような毒を持っている虫の場合もあります。
出来るだけ毛に触れない対策をした上で駆除しましょう。
毛虫は家の中では繁殖しないのでご安心ください。
しかし頻繁に家の中で見かけるようなら、どこかに侵入口があるのかもしれません。
サッシに隙間が無いかなど、家の中を確認してみましょう。
家の中の毛虫対策。家に入ってこさせないようにするには?
家の庭木の毛虫対策は、定期的な剪定と植物の根元に忌避剤を撒いておくことが効果的です。
忌避剤はドラッグストアやホームセンターでも手に入ります。
園芸用品の売り場に粉末タイプのものや、木酢液などが置いてありますよ。
料理に使う酢も毛虫予防に使えます。酢と水を1:3の割合で薄めて撒くだけです。
濃い匂いの酢の方が、効果があります。
木の根元に忌避剤を撒いておくことで、毛虫の卵が孵化しても、忌避剤の効果で葉っぱを食べた幼虫はいなくなります。
ペパーミントなどのハーブを植えて害虫を寄せ付けないという対策がありますが、残念ながら毛虫にはそれほど効果的ではありません。
ハーブの忌避効果が期待できるのは蚊や羽虫などです。
蝶や蛾などの毛虫の成虫が卵を植え付けやすい木は、ツバキ、サザンカ、梅、栗、桃、柿、カエデ、ヤマボウシ、ヤナギなどです。
ちなみにうちにはカエデとバラが植えてありますが、毛虫が付いたことは1度もありません。
木の生えている環境によるのかもしれません。
手入れについてですがカエデは年に1度の剪定のみ。
バラは虫の食われた葉をつまんだり、花がらを取ったりする程度です。
もしかしたら、バラの葉を食べた虫が毛虫だったのかもしれませんが、虫に出会ったことはありません。
まとめ
隣の家の毛虫に困ったら、相手を尊重して対策を促すことが重要です。
相手は毛虫の発生に気が付いていない場合もあります。
もしチャドクガなどの危険害虫が発生していても対応してもらえなかったら、自治会や行政に頼りましょう。
家の中で毛虫に遭遇してしまったら、決して素手で扱わないこと。
使用する殺虫剤も、毛虫に対応しているかを確認することが重要です。
自分の家に入ってこないように忌避剤を撒くこともおすすめです。
そして、もしかしたら自分の家の庭木も、近隣に迷惑をかけているかもしれません。
定期的な剪定や、木の根元に薬剤を撒いておくことで毛虫の発生は減らすことができます。
相手への伝え方の工夫や自分の家の対策など、ほんの少しの心遣いでお互いに気持ちよく暮らしていけたら良いですね。