数の子を妊娠中に食べるのは危険?!火を通せば大丈夫?おせちの意味とは




おせちといえば伊達巻、黒豆、栗きんとん、海老、数の子などいろんなものが入っていてちょっと楽しみだったりしますよね。
おせちの中でも、特に私は鯛の子や数の子などの魚卵が大好きで、毎回多めに準備します。

妊娠中にお正月を迎えた時、母に「妊婦さんは数の子食べない方がいいよ」と言われて驚きました。
アレルギーもないし大丈夫じゃないかなと思いつつ、赤ちゃんに何かあっても怖かったのでその年は食べるのを控えました。
妊娠中に数の子を食べるのは危険なのでしょうか?

妊娠中に数の子を食べない方が良いというのは本当なのかどうか調査しました!
数の子といえばおせちですが、数の子がおせちに詰められる意味についてもお答えします!

数の子を妊娠中に食べるのは危険?!早産や妊娠中毒症になる可能性が!

結論からお伝えすると、食品安全委員会からは「妊娠中は生の魚卵類はなるべく控えるように」と発表されています。
数の子を含む鯛の子などの魚卵は、リステリア菌という菌に感染しているかもしれないからです。
数の子はニシンの卵なのですが、数の子や魚卵を生で食べると食中毒を起こしてしまう危険があるんです。

妊娠していない成人が食べて感染しても症状があまり出ず、気づかないことが多いです。
でも妊婦さんが魚卵を食べて食中毒になってしまったら、お母さんより胎児の方が大きな影響を受けてしまいます。
妊娠中にリステリア菌に感染することを、周産期リステリア症と言います。
感染すると母体から胎盤を通って胎児にも感染し、早産や流産、新生児敗血症などを引き起こしてしまう危険があります。

リステリア菌は4度くらいの低温でも徐々に増殖していき、耐塩性もあるので10%の食塩水に漬けても増殖します。
さらに30%の食塩水に入れても完全に殺菌することはできません。
冷蔵室内は4度以下とされていますが、開閉したりするので常にその温度を保つのは難しいですよね。

加熱すれば殺菌できるので、どうしても魚卵を食べたい場合は生ではなく必ず加熱するようにしましょう。
数の子などの魚卵はカロリーや塩分が高いので、妊婦さんが食べ過ぎると妊娠中毒症を発症する恐れもあります。

妊娠中は免疫力も下がっているので風邪を引きやすいだけでなく、食中毒などの感染リスクも20倍になるとも言われています。

数の子をおせちに詰めるのは子孫繁栄を願う以外にも意味があった?!

数の子はおせちの具の定番ではありますが、普段の食卓にはあまり並びませんよね。
数の子の色や形から、華やかでお祝い事にふさわしい祝い肴の一つとされています。
お重に詰められる時も、フタを開けてすぐ目に入る一番重に入れられるほどおせちには欠かせない存在なんです。

数の子のツブツブは、ニシンの卵が集まったものです。
そのため昔から子孫繁栄子沢山になることを祈る意味で、おせちメンバーに選ばれています。
ニシン(二親)で、お母さんとお父さんの2人の間から子供がたくさん生まれますようにという想いも込められているんです。
キラキラとした黄金色の数の子は縁起物を表すとも言われています。

ニシンの卵なのになぜ数の子と呼ぶのでしょうか?
昔はニシンのことをカドと呼んでいたので、最初は「カドの子」と呼んでいたみたいです。
それがちょっとずつ変わっていって、カズの子(数の子)と呼ばれるようになったそうですよ。

数の子の値段の違いはどこで決まる?日本で獲れるニシンの卵は高級品でレア

年末になるとスーパーにも色んな種類の数の子が並びますよね。
見た目はそんなに変わらないのに500gで3,800円位するものや、1kgで1,000円位のものもあります。
数の子の値段の違いは、どうやって決められているのでしょうか?
ずばり数の子の値段は、産地によって決められています。

日本で販売されている数の子の主な産地は、アメリカ・カナダ・ロシアです。
太平洋側のアメリカ・カナダ・ロシアと、大西洋側のアメリカで獲れたものが流通されています。
日本でも獲ることはできるのですが、乱獲によって日本海ではほとんど獲れなくなってしまったんです。
日本で獲れるニシンの卵は歯ごたえが良いので、今ではかなり貴重なものになっていて、食べるのが難しくなってしまいました。

数の子の特徴であるパリパリとした食感を味わえるかどうかは、獲れる国はあまり関係ありません。
ニシンが獲れる海によって値段の価値が決められていて、近海の波が荒いと良いニシンが育つと言われているんです。
ニシンは波が荒い海で育った方が、卵も良質になるとされています。
太平洋側で獲れるアメリカやカナダの数の子が美味しいと有名です。

まとめ

数の子は他の魚卵に比べるとプリン体やコレステロールが低いとされています。
妊娠中に必要な鉄分やビタミンEなども多く含まれているので、チャーハンやパスタに混ぜて加熱して食べると良いですよ。

授乳中は母乳の出が悪くなる可能性があるので、数の子やお刺身などの生の魚介類は避けたほうが安心です。
生魚や魚卵も少しなら食べても大丈夫ですが、食べ過ぎると赤ちゃんがアレルギーを起こしてしまう恐れもあるので注意しましょう。

出産してからも食べない方が良いのか…と長く感じてしまうかもしれませんが、妊娠や授乳期間はあっという間に過ぎてしまいます。
お子さんと1番近くで過ごせる貴重な時間を、大切に過ごしてくださいね。

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