たけのこの皮の利用法。あく抜きしない訳にいかない筍はこうしよう!




フキノトウやタラの芽などの山菜とともに春の訪れを教えてくれるたけのこ。

土からニョキッと頭を出している姿がなんとも可愛くもあり、一方で昔の造りの家では、「畳がなんだか盛り上がっている!」なんて思って畳を上げると床下を突き破り、生えてきていたのはなんと、たけのこ!なんてことはよくあること。

力強くいきているたけのこを見ているとなんだか元気が湧いてきます。

筍は、下処理したものが一年中売られていますし、皮の付いたたけのこを手に取る機会は少ないかもしれませんね。

皮付きのたけのこが手に入ったら、筍の皮の利用方法あく抜き方法をぜひチェックしてください。
たけのこに付いている白い粉のようなものは食べても大丈夫なのかもご紹介します。

たけのこの皮の利用法 水気のある料理も華やかに盛り付け出来る

太い立派なたけのこが手に入った!と喜んで、皮を剥いていくと、可食部って意外と少ないんだな、ちょっとガッカリなんて方もいるかと思います。

結構、皮が多いんですよね。
そんな皮も捨てずに利用してみましょう。

筍料理をただお皿に盛るだけだと、なんだか少し殺風景。
たけのこの皮のお皿に、筍料理を盛り付けしたり、筍の皮を盛り付けの飾りとして利用したりと、季節感を華やかに演出してみましょう。
まさしく見て楽しんで、食べて美味しい!ですね。

他にもランプシェードにしてみたという方もいました。

また、筍の皮は丈夫で防水性があるので、水気のある食べ物を包むのに便利です。
湿気を適度に排出し傷みにくく、乾燥しにくい効果があります。

下ゆでしたたけのこの皮を剥き、一枚ずつ離してザルに並べて天日干しをし、しっかり水分を飛ばすことで、保存もできます。
これでおにぎりを包んだら、いつもと同じおにぎりでも一層美味しく感じられるのではないでしょうか。

たけのこがえぐい!あく抜き方法3選 塩でもOKだけど、新鮮な筍を使用して

たけのこは収穫した瞬間から、時間が経つにつれてえぐみが強くなっていきます。

スーパーなどで売られているたけのこは採ってから時間が経っているので買ってきたら、すぐにあく抜きをすることが大切です。
たけのこのあく抜きには、いろいろ方法があるみたいですね。

たけのこのあく抜き方法 えぐみを感じないようにするなら米ぬかで

一般的なのは米ぬかを使ってあく抜きをする方法。

米ぬか使うことで、たけのこからえぐみを取り除き、旨味を引き出します。
米ぬかのあく抜き方法は、灰汁を抜くというよりも、米ぬかを使い、味を入れることで灰汁を感じなくするということなのです。

たけのこのえぐみは『シュウ酸』や『ホモゲンチジン酸』という成分が原因です。
米ぬかはアミノ酸やカルシウムを含んでいて、カルシウムがこのシュウ酸と結合することで、えぐみを感じなくします。
また、アミノ酸やカルシウムには、たけのこの繊維を柔らかくし旨味を引き出す作用があります。

シュウ酸は水にさらすと水に溶け出し、それと同時にたけのこのうまみ成分まで流れ出てしまいます。
そのため旨味を残しつつ、えぐみを感じないように米ぬかを入れるのです。

ホモゲンチジン酸は、たけのこに含まれるチロシンが酸化してホモゲンチジン酸になります。
このホモゲンチジン酸は、米ぬかや重曹などのアルカリ性の水で取り除くことができます。

米ぬかのあく抜き方法

①外側の皮を2~3枚むいて、全体をサッと洗う
②根元のブツブツしている硬い部分を切る
③穂先5~6㎝を斜めに切り落とし、縦に切り込みを入れる
④鍋にたけのこを入れて、全体がかぶるくらいの水と米ぬか(水2ℓに対して、米ぬか1カップ)、唐辛子1本を入れる
⑤筍が浮かびあがらないように落とし蓋をして、強火にかける
⑥沸騰したら弱火にして、灰汁をとりながら、1時間程茹でる
⑦根元の固い部分に竹串を刺してすっと入ったら火を止め、半日ほどそのままで、しっかり冷ましたあと水で洗い流す

火を止め、冷ましている間に灰汁が多く抜けるので、火を止めてすぐに流水で冷ますのはNGです。

米ぬかがない場合は、無洗米ではない米のとぎ汁や米をひとつかみ(洗わずに使います)でも代用できます。

たけのこのあく抜き方法2つ目、<重曹>は新鮮な筍のときに

重曹のあく抜きも米ぬかの①~③までは同じです。

水1ℓに対して重曹小さじ1杯(たけのこがかぶるくらいの水の量)を入れて落し蓋をし、火にかけます。
沸騰したら、弱火で10分~20分ほど茹でます。

後は、米ぬかの灰汁抜き方法と同様で、たけのこの根本(硬い部分)に竹串を刺して、すっと通るまで茹でれば大丈夫です。

火を止めて半日くらい、ゆで汁がしっかり冷めるまでそのままにしておきます。
そのあと、水で洗い流します。

重曹は入れる過ぎてしまうと、逆に苦みが増えてしまうので注意しましょう。

新鮮なたけのこなら塩であく抜きしてもOK

塩も①~③までは同じ。水はたけのこがかぶるくらい入れます。

塩の量は筍一つに対して大さじ1が目安です。
沸騰したら、弱火にして30分~1時間ほど茹でます。

後は、米ぬかの灰汁抜き方法と同様です。

重曹と塩は、新鮮なたけのこに向いている方法です。
収穫から時間が経っているたけのこは米ぬかの灰汁抜き方法で、しっかりと灰汁を抜くのが良いでしょう。

私の実家の母は自分の山でたけのこを採ってくると、すぐに茹でています。
薪で火を焚き、キッチンでは絶対見ることのない大きな鍋で、たくさんのたけのこを茹でます。
採れたてですから塩や米ぬかなどは入れませんよ。

皮を付けたまま茹でるのは、じっくり時間をかけて茹でることで灰汁がよく抜けるということ、たけのこのうまみを逃さないためや、変色を防ぐためというのが理由です。
皮を剥いてから茹でても特に問題はありません。
灰汁抜きをした後は皮を剥いて、水につけて冷蔵庫に入れておくと一週間ほど保存できます。

筍によくついている白い粉!食べられる?まさかの効果

水煮などのたけのこを切ると、中に白い粉のようなものが付いているのを見たことあると思います。
あの白い粉のようなものの正体は、チロシンというアミノ酸の一種です。
水に溶けにくいという性質のため、白い粉のようなものになって筍の内部に残ります。

チロシンは摂取すると集中力を高める、ストレスを和らげるなどの効果があるといわれています。
旨味成分でもあり、たけのこのえぐみはこのチロシンが酸化したものです。
食べても害はありません。

まとめ

下処理をした水煮と違い、皮付きのたけのこは食感も風味もとてもいいです。
下処理に少々時間はかかりますが、皮付きのたけのこを見かけたら、是非購入して食べてみてくださいね。

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