家庭菜園でも人気で栄養も豊富なさつまいも。
芋掘りをして持って帰ってきたさつまいもを食べようとすると、皮に黒い部分が…という経験をしたことはありませんか?
「触ってみたら何だかベトベトしてるし、食べても大丈夫?」と思ったときはさつまいもに含まれるヤラピンという物質が原因なので皮が黒くても食べて大丈夫です。
ヤラピンによって発生する黒い変色は、傷んでいるのではなく逆に新鮮な証拠なんです。
ヤラピンによる変色は採りたての新鮮なさつまいもに起こり、黒い部分には光沢があるのが特徴です。
ベトベトするのは糖分なので腐っているわけではなく、甘いさつまいもである証なんです。
ですが、黒い部分に光沢がない・カビ臭い場合は黒カビの可能性があるので廃棄した方がいいと思います。
さつまいもに含まれるクロロゲン酸がヤラピンに混ざると、苦味を感じることもあります。
気になる場合はその部分を取り除いて食べると良いですよ。
さつまいもが変色するのは、さつまいもを保存する状態や温度によることもあります。
今回はヤラピンで黒いシミが出来ている場合と黒カビとの見分け方、さつまいもの皮が黒くなる理由、そして黒くさせない保存方法をお伝えしますのでぜひ最後まで読んでみてくださいね。
ヤラピンで黒いシミがあるときと黒カビの見分け方
詳しくは後述しますが、ヤラピンで黒いシミが出来ているときは、新鮮な証なので食べられます。
その一方で、さつまいもの保存方法が悪いと黒カビが発生することもあり、黒カビは毒性が強いと言われているので廃棄した方がいいです。
見分け方は以下の通りです。
ヤラピンで黒いシミが出来ている
- 黒い部分を光に照らしてみたときに光沢感がある
- ベトベトしている
- 採りたての新鮮なさつまいも
- カビ臭くない
- 水で洗い落とせない
黒カビの場合
- 黒い部分を光に照らしてみたときに光沢感がない
- カビ臭い
- 水で洗い落とせる
さつまいもの皮が黒色や茶色に変色するのはなぜ?
さつまいもの皮が黒くなる原因のヤラピンは、さつまいもを切ったときに断面に出る白い点々です。
ヤラピンは白色なのですが、さつまいもの裂け目や切り口が空気に触れると黒くなります。
さつまいもは保存する環境が悪いと黒くなることがあります。
さつまいもは9月~11月が旬なので寒さに強いイメージがあるかもしれませんが、実は寒さに弱いんです。
そのため10度より低い冷蔵室などで保管すると低温障害を起こしてしまうことがあります。
低温障害を起こすと、皮が傷んでしまったり変色しやすくなってしまいます。
さつまいもを切って茶色くなっていたり柔らかくなっている場合は低温障害を起こしている可能性があります。
さつまいもの黒くて苦い部分は体に良い?!
ヤラピンがクロロゲン酸と混ざって苦くなるのは、クロロゲン酸が皮などに含まれる灰汁だからです。
クロロゲン酸はさつまいもが元気に育つための大事な要素で、皮の切れ目などから外に流れたヤラピンに混ざり苦味を生じさせます。
クロロゲン酸が苦くなる原因なんですが、コーヒーに含まれるポリフェノールの一種なので体に良いんですよ。
さつまいもを黒くさせない保存方法
さつまいもを保存するときの適温は10~15度とされています。
切ると傷みやすくなるので、そのまま新聞紙に包んで常温で保存するのがオススメです。
暑さにも弱いため、夏場は直射日光が当たらない涼しい場所に保管し、早めに食べるようにしてくださいね。
さつまいもは水分が付くとそこから傷みだすので、洗わずに保管するようにしましょう。
土が付いたままのさつまいもは、約1~3か月保管することができます。
土を軽くはらってから新聞紙に包んで常温で保管してくださいね。
たくさんさつまいもがある時は、まとめて段ボールに入れて蓋も閉め、数カ所側面に穴を開けて涼しい所で保管しましょう。
買ってきたものなどで水洗いしたさつまいの場合は長期保管はできません。
袋入りの場合は全て出して、涼しくて通気性が良い場所に常温で保管し、なるべく早く食べるようにして下さいね。
冷蔵室に入れる場合は、新聞紙に包んでから野菜室に入れ、1週間以内には食べきるようにしましょう。
さつまいもに黒いカビを発生させないための保存方法
さきほどお伝えしましたが、黒カビの見分け方は光沢があるかどうかです。
黒い部分を光に照らしてみても光沢感がなければカビで、カビの場合はカビ臭さもあります。
黒カビは、水で洗い落とせるというのも特徴です。
段ボールに入れて保管する時に密閉してしまうと、中で湿気がこもりカビが発生してしまうことがあります。
段ボールで保管する際は、数カ所穴を開けて通気も良くしてあげてくださいね。
まとめ
今回はさつまいもの皮が黒くなってしまった場合は食べられるのか、黒カビとの見分け方や黒くなる理由、黒くさせない保存方法についてお伝えしました。
・皮が黒くなってベトベトするのはヤラピンが原因で、甘いさつまいもという証拠なので食べられる。
・クロロゲン酸とヤラピンが混ざると苦くなることがある。
・クロロゲン酸はポリフェノールの一種なので体に良いが、気になる場合は取り除いて食べるのがオススメ。
・黒カビとの見分け方は光沢があるかどうか・かび臭くないかを確かめる。
・段ボールで保管する際は、数カ所穴を開けて通気をよくする。
・10度以下で保存すると変色したり傷みやすくなるので常温保存がオススメ。
・夏場は床下収納などの直射日光が当たらない涼しい場所で保管する。
・さつまいもを保管する時は洗わない方が長期保管できる。
・土付きのままなら約1~3か月、洗ったものは冷蔵室で約1週間保存できる。
ずっしりとした重さがあって、黒い光沢のあるシミが付いたさつまいもが甘い証拠です。
甘くておいしいさつまいもを見極めて食べてくださいね。