一升餅というものをご存じでしょうか。
地域によって呼び方はそれぞれで、力餅、誕生餅、1歳餅として知られているところもあります。
一升ものお餅を赤ちゃんが背負い、1歳のお誕生日をお祝いします。
一升分のお米、約1.8キロを使ってお餅にするので、お餅の重さは約2キロにもなります。
一升と一生をかけて、平たく丸く作る一升餅には、
「一生食べることに困らないように」
「一生元気でいられるように」
「一生円満に生きていけるように」
という思いが込められています。
とても縁起の良いお祝いです。
赤ちゃんが1歳の頃は、まだまだ子育てにも慣れない時期です。
すべてのことが新鮮で、新しい発見に満ちていることだと思います。
ママやパパはもちろんのこと、お祖母ちゃんお爺ちゃんも、
赤ちゃんのためのイベントが、嬉しくて仕方ないのではないでしょうか。
はりきってお祝いしたいですね。
今回はそんな一升餅のやり方を紹介します。
是非参考にしてみてください。
1歳の誕生日の特別なお祝い!一升餅のやり方
![](https://white-anjel.com/wp-content/uploads/2020/09/ricecake2.jpg)
昔の人にとって、赤ちゃんが1歳まで生きてくれることは、今ほど簡単ではありません。
悲しいことに、生まれてすぐに亡くなってしまう赤ちゃんが多くいました。
そのため、1歳の誕生日を迎えられることは、大変喜ばしいことでした。
こうした背景から、初めて迎える誕生日はことさら特別なもので、
この先もずっと健康で生きていけるようにと願いを込め、盛大にお祝いをしたのです。
一升餅はその名から分かる通り、一升のお餅です。
一升約1.8キロのもち米からお餅を作ります。完成すると重さは約2キロに。
それを風呂敷に包み、赤ちゃんに背負ってもらうのが一般的なやり方です。
①お餅の準備
手作り
最近は炊飯器やホームベーカリーなどを使って、比較的簡単に作ることも出来ます。
一升は10合なので、5合炊き炊飯器で作る場合は、2回作る必要があります。
食紅を少し混ぜて紅白餅にすることもできます。
赤ちゃんのこれからの人生に願いを込めて作ることが出来ますし、愛を込めて準備したことも、後々良い思い出になりますね。
購入する
ただ、手作りする余裕がない場合もあります。
当日はパパの両親なども家に来てお祝いするため、
お餅とは別に食事の用意をしなければ、なんてことが想像されます。
お餅は和菓子屋さんやお米屋さんなど、お家の近くで手に入りますし、
もしも周りにお店が無ければ、通販で用意することも出来ます。
最近は原材料にこだわっているお店も多いですし、
食べるときのために個別包装で小分けになっていたり、用途に合わせて選ぶことができます。
②赤ちゃんに背負ってもらう
風呂敷に包んで背負わせるのが一般的ですが、
最近では背負わせやすさを重視して、赤ちゃん用のリュックが販売されています。
かわいいデザインのものが沢山あるので、選ぶ楽しさもあります。
約2キロのお餅です。当然赤ちゃんにとっては重いです。
うまく背負えず転んでしまうこともありますし、
力強く立ち上がる子、背負って座る子もいます。大泣きすることもめずらしくありません。
それぞれどんな結果になっても、いい意味があります。これが一升餅の楽しいところ。
・立ち上がる→身を立てる,自立する
・座る →家を継ぐ,長く家にいてくれる
・転ぶ →厄落とし
何にせよ、縁起の良いお祝いということが良く分かりますね。
選び取り
一升餅と合わせて行うことが多いのが、選び取りです。
色々なアイテムを赤ちゃんの前に並べ、どれを選ぶかで赤ちゃんの将来を占うものです。
・お金 →お金もちになる。
・お箸 →料理人
・そろばん→商人
・筆 →画家
・本 →学者
・楽器 →音楽家
・ボール →スポーツ選手
これ以外にも様々です。
自分で独自に意味をつけてアイテムを用意するのも楽しいですし、選び取り用のカードもあります。
家族全員で見守り、楽しく盛り上がります。
お子さんが大きくなったときに話してあげるのも良いですね。
わたしなら迷わずお金を取ってほしいので、赤ちゃんの一番近くにお金を置きます(笑)
③食べる
お祝いが終われば食べます。
縁起の良いお餅なので、家族はもちろん、
親戚やご近所の方に分けるもの良いです。
それでも余る場合は切り分けて冷凍保存も可能です。
焼いたり、おしるこやお雑煮にしたりと、食べ方は自由です。
1歳の誕生日に一升餅パンを!かわいいだけじゃない嬉しいメリット!
![](https://white-anjel.com/wp-content/uploads/2020/09/ricecake3.jpg)
最近は、お餅ではなく、一升餅パンを選択する人も多くいます。
一升餅は、とにかく大きいです。
切り分けて配るにも、最近はご近所とのお付き合いが希薄になっていたり、
親や親戚も遠くに住んでいて、自分たちだけで消費しなければならず、
その結果大量に残ってしまうことも。
冷凍保存しても、結局食べずにそのまま。
せっかく縁起のよいお餅なのに、ずっと冷凍庫にあるのは、
あまり気持ちの良いものではないですね。
そんな背景から、一升餅パンを選択する人が増えています。
一升餅パンは、一升約1.8キロのパンです。
大体はフランスパンでできており、一升餅同様丸く、そのデザインがなんとも可愛らしい!
パンの表面に、名前や、好きなデザイン、キャラクターなどを入れることが出来るのです。
何より嬉しいメリットは、一升餅パンはお祝いのあと、赤ちゃんと一緒に食べることが出来ます。
お餅の場合は、個人差もありますが、食べられるのは3歳から。
一方パンの場合は、パン粥などで6カ月ころから食べることができます。
縁起が良い一升餅パンを、赤ちゃんを含め、
みんなで食べることが出来るのは嬉しいメリットですね。
フランスパンで固いので、小さくして柔らかいところを見つけてあげましょう。
お餅同様、パンもとても大きいので切り分けて食べます。
食べきれない場合は冷凍保存しますが、
お餅よりもパンの方が日常的に食べることが出来るので、消費しやすいというメリットがあります。
親やご近所に配ることが出来ず、お餅は大量に残ってしまいそう、
冷凍しても食べられるかどうか分からない、という場合は、一升餅パンを選択するのも良いですね。
一升餅パンは、取り扱っているパン屋さんや、通販で購入することができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
伝統的な一升餅から、最近流行りの一升餅パンまでご紹介しました。
どんな形であれ、赤ちゃんのこれからの人生を願うお祝いです。
1歳まで生きてくれたことは、当たり前ではなく、とても有難く稀有なことと捉えましょう。
この1年の子育てを頑張った自分たちを認め、
日々成長し続けてくれている赤ちゃんに感謝をし、可愛く幸せなお祝いにしたいですね。