【感想】トラさん~僕が猫になったワケ~北山君主演映画




私がこの映画を見たワケ

アイドルグループ「Kis-My-Ft2」の一員である北山宏光君が大好きな私。

その彼が初主演したこの映画を見ない理由がない!
最初はそんな単純な理由でした。

でも最初は「猫になるって、それをどうやって表現するの?」
「着ぐるみを着てただ擬人化しただけでは特に面白くないのでは?」

そんな風に思っていました。

しかし映画を見て思いました。
それは「まさにハマリ役」という事。

ここからは私の個人的主観になりますが・・・

背の高い俳優さんが猫の着ぐるみを着て演じてもあまりピンとこないと思うのです。
割と背の低い、どこかまだ幼さの残る彼だからこそ、着ぐるみを着ても違和感なく楽しむ事が出来たのではないかと思います。

これは妻役を演じた多部未華子さんにも言えるのですが、私達一般人は芸能人に対して勝手なイメージを作っている部分があると思います。

例えばこの多部未華子さんにしても「温厚そう」や「優しそう」など思っている方も多いのではないでしょうか?

まさにそんなイメージ通りの役でした。

純粋に北山君のファンだからという理由で見たこの映画ですが、いくらファンだからといって全て「良かった」で済ます事が出来る訳ではありません。

ファンだからこそ気付く点も多い訳で、過去に大好きだった俳優さんの映画を見てガッカリした事もありました。

あくまでも映画の中のお話なので決して本人がそのような性格ではない事も分かっているんです。

でも私の中に作られた勝手な想像が度を越してしまい、結果「こんな人じゃない!」となってしまうのです。

しかしこの映画の中の彼は普段見ているユニークな彼そのままが表現されていたのではないかと思います。
時に「これは素で演じてるんじゃないの?」とまで思うほど・・・。

見るキッカケはただのファンだからという理由でしたが、そんな浅はかな気持ちが覆される位色々考えさせられる内容でした。

そしてもう一つ。

私はどちらかというとホームコメディ的なストーリーが好きなんです。

この物語は時にコメディ要素が強い部分があったので、終始笑って見ていられるのかな・・なんて思っていました。

しかし後半になると涙が止まらなくなり改めて家族の大切さを感じる事が出来ます。

ここはいい意味で期待を裏切られました。

ちなみに映画としては90分の構成で物語の展開も早い為、飽きる事なく見る事が出来ます。

猫になった事で気付かされる多くの事

ではなぜ彼が猫になってしまったのか?

ここでは「別れは突然やってくる」とだけお伝えしたいと思います。

ある日突然突然猫になってしまった北山君演じる寿々男、見た目は猫なので勿論彼が寿々男だとは誰も気付いてくれません。

しかも言葉が通じる訳もない・・・

そんな中、寿々男=トラさんという猫になった事で気づかされる多くの出来事。

猫という立場で仲間たちと人間について語り合う場面、そして自分という存在がなくなって初めて知った家族の愛。

「失ってから大切さに気付く」というのを耳にした事がありますが、これはどちらかというと現世に残された人の気持ちを表しているものですよね。

しかしこの物語では残された家族の思い、そして猫になってしまったトラさん側から見た家族への思い両方が描かれているのが特徴的です。

この中でも、私が最も印象的だった場面があります。

それは残された者にしか分からない寂しさ、しかし側にいるけど何もしてあげられない葛藤。

お互いを思い合う故なのですが、見ている私までもどこかもどかしく感じる場面でした。

実は私も数年前に父を亡くしています。
父の場合は余命宣告をされていたので、しっかり心の準備をして送り出す事ができました。

でも心の準備をして父を送り出した私でさえもいまだにふと悲しくなって、空を見上げては独り言のように話しかけている時があります。

しかしこの物語では突然の出来事で別れを余儀なくされてしまいます。

こんな状況、私には耐えられません。

とはいえ、耐えられないと言っても当たり前のように毎日がやってくるという保証もないのです。

私はこの映画を見て「明日がある事が当たり前と思わない」そう思うようになりました。

思春期の娘を抱え毎日ケンカになる時もあります、そこから数日間口を聞いてくれない時もあります。

この映画を見るまでは「明日になれば機嫌も直るでしょ」と思っていましたが、もしかしたらその明日がこない確率もゼロではありません。

自分の身にいつ何があっても後悔しないように生きる。
そして家族に感謝し、それをちゃんと伝えて生きる。

当たり前な事ですが、改めて気付く事が出来て良かったと感じました。

最後に

この映画を見た後友達にも勧めました。

「どうせファンだから良く見えるんでしょ?」と言いながら見てくれた彼女、号泣していました。

映画館で上映された当初、公開期間が延長されたのも納得です。

ちなみに私はどちらかというと犬派だったのですが、最近野良猫を見ると放っておけなくなりました。

猫からすると迷惑な話なんですけど・・・(笑)

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